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十字架

  • 2010/01/07(木) 20:38:40

十字架十字架
(2009/12/15)
重松 清

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”いじめによる自殺”・・・・・・
かなり多いらしい。
子供社会、学校という閉塞的な社会だけの現象かと言えば、
何だか違うような気がする。
イヤ、気がするんじゃなくてそうなのだ。

俗に言う”敗者”たちを変にかばうつもりもない。
が、しかし排除するための論理、
異質なものを受け入れられない論理を振りかざすなら
それは明らかに間違っている。
何にもまして、最もタチが悪いのが無関心であるという。

誰でも、自分と違うものを見たり感じたりすると
警戒するという。
生物として、当たり前のことらしい。
ところが、自分たちと違うモノに対してケッコウ面白さや
気持ちよさやら、ドキドキ感やら・・・何だかよくわからんが
その方が面白かったりする。
そうやって人類は発達してきた・・・・

何だかよくわからん書評になってきたな・・・


対して仲良くもないクラスメートがある日、
女の子に告白して自分を親友と遺書に書いて自殺した・・・
それが10年以上にわたって、関わってきた人たちに
十字架としてのしかかっていた・・・
親にとって、その時間は止まったままだった。

救われる道は?
あるのか?
ないような気がする・・・

それでも、それぞれの人たちは生き続ける。
悲しいか?
そうでもない・・・
イヤ、やっぱり悲しいか?

答は出ないなやっぱり。


この重松清って人は、こういう風に答を出せないことばかり
突きつけてくる。
ところが、そうやって突きつけられるのが快感なものだから
いつも新刊で買ってしまう。
出版社の思う壺か・・・

核の問題、北朝鮮拉致問題、同和差別、
沖縄の基地問題、膨大な赤字の国家予算、
みんなみんな答が出ない・・・
ま、いいかと今日も生きている。
が、この人が突きつけてくる問題提起はいつも
気持ちをとられて離してくれない。
解決策があるわけではないが、ひとつ賢くなったような気がしてしまう。
自分の中にある、何かしらの問題に勇気を持って向おうと
思わせてくれる。

爆笑問題の太田光が、秋葉原の大量殺人事件の犯人に思い知らせる
一番いい方法は、天才的な表現者たちが責任もって
”お前の考えてること感じたことなんて、ほら、たかがこんなことなんだぜ!”
と、それぞれの方法で徹底的に表現してみせることだとか何とか言ってた・・・
畏れ多くも文学に携わる方々ならば、そういう心象風景をきちんと
取り入れて表現して欲しいものだ。
それで救われるか?

救われるかどうかわからんが、少なくともこの人に小説読むたびにいつも
自分の身近な問題に立ち向かう勇気を持たせてくれる。
年末年始にいい本とめぐり合えたな。





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希望ヶ丘の人びと

  • 2009/03/31(火) 15:57:56

希望ヶ丘の人びと希望ヶ丘の人びと
(2009/01/16)
重松 清

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今やりたいこと、いややらなければと密かに思っていることがあります。
何か?
子育て!
子供はいない。
どころか、結婚もしていない。
ましてやその相手もいない。
なんでこんなことを考えてるのか?

あきらめるには早すぎるし、とてつもないことなど
できるはずはないこともわかってしまった今、せめてもの
”これがあるから、オレの人生良しとするか・・・”
と思えるものを残したいから・・・

この考え、間違ってるかもしれません。
けど、この人重松清の小説を読むたびに、
”結婚”やら”子供”やらってなんかいいなあと思ってしまう。


なんてことのない、”オトナの青春物語”です。
ガンで亡くした妻の生まれ故郷に子供と一緒に帰ってきて
一生懸命生きようとする普通の中年オトコの青春物語。
チクリやらケンカやら矢沢永吉やらと、
やっぱりこの人の小説は胸につまされます。
んで、泣いてしまう・・・・
恥ずかしいことに・・・・・

『希望はどこにでも転がってるぜ!』

転がる石ころのように生きてきた???
私には身につまされるオコトバです・・・

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とんび

  • 2008/11/25(火) 06:29:13

とんびとんび
(2008/10/31)
重松 清

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とんびが鷹を生む”という表現があります。
とんでもない親から、とんでもなく優秀な子供が育つことの意味だと思う。

何だか泣かされてしまう、この重松清の作品は・・・
涙が止まらない。
ものすごく感動的なものでもないし、
ものすごく哀れな話でもない・・・
痛いところを心地よくついてくるもんだから、ついついハマッテしまう・・・

さだまさしの歌を聞いてると、
”イヤ、アンタそこをネタにするなんてずるいじゃないか!
 オレは絶対だまされんぞ!
 だいたいが、そんなとこを突かれれば、誰だってウっとくるに決まってるだろが!
 それを分かっててやってるから、アンタの歌は白々しいねん、ホンマ。”
とか屁理屈をついつい言ってしまう。

この重松清も、ほぼおんなじようなとこを突いてくることが多い。
心情風景というか心象風景というかそこに連れて行かれる。

作家というものが、自分の視点に読者を引き込むのが仕事だと
するなら、私はこの人にずいぶんと仕事していただいている。

ちょっと全作品読破しよううかな・・・なんて思ってしまっている。
流星ワゴン以来やられっぱなしです・・・

疾走”みたいに痛い分がないだけに安心して、泣いてください・・・


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カシオペアの丘で

  • 2008/08/21(木) 06:43:51

カシオペアの丘で(上)カシオペアの丘で(上)
(2007/05/31)
重松 清

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”ツボにはまる”という表現がピッタリです。
はまりすぎて、読み終えるまで1ヶ月かかってしまった・・・
何でか?
途中で涙が止まらなくなって、先にすすめなくなるから。


幼馴染の4人の男女が、故郷を舞台にしておりなす物語。
私、僕の語り手の主体が、各章ごとにそれぞれ入れ替わる。
そして登場人物それぞれが胸の奥に、大切なパートナーにさえ
打ち明けられない傷を持っている。
救われない、イヤたぶん全員それぞれ自分で自分が許せない
慰められて癒されるはずなのに、自分ではできない
けっこう深い傷・・・


現実では、たぶん宗教やら祈りやら何やらから
日常の忙しさの中で、たぶん胸の奥底に沈んでたぶん
死ぬ間際まで引き出すことはないんでしょう・・・
あ、この主人公の一人は死に直面するんでした、シツレイ・・・

うまく言えません。
けど、読んでみてください!!!

重松清って、やるやん!







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やりなおせるのなら・・・

  • 2008/01/22(火) 02:48:28

流星ワゴン (講談社文庫) 流星ワゴン (講談社文庫)
重松 清 (2005/02)
講談社

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やり直したい・・・
誰でも一度ならず、何度も思うことのはずです。
けれどやりなおしてもまた、同じことの繰り返しかも・・・
やりきれないですよね、それって。


”現実を受け入れること”


もう死んじゃってもいいかな・・・なんて思ったこの主人公は
そこから始めようとします。


この重松清っていう人にはあんまり興味ありませんでした。
2年前のNHKの番組で、矢沢永吉
『永ちゃん、オレタチはまだ走れるだろうか・・・』
という特集番組のホストで出てて初めて知りました。
こんな顔です↓
重松清

私モックンモーガンフィールドと同い年ということもこのとき知りました。

やり直したいけど、どうやって?
って言われてもよくわかりませんよね。
とりあえず現状回復からってことなんでしょうけど・・・

当たり前のことですいませんが、とにかく今年の元旦早々から
何だか元気になれた小説でした。

オススメ!です。
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