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歌うクジラ2

  • 2011/01/15(土) 01:58:49

歌うクジラ 下歌うクジラ 下
(2010/10/21)
村上 龍

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人間は断片的な情報しか持ってないから、完全になるために宗教を
必要としてるのだそうだ。

アキラを呼び寄せたヨシマツは、完全になろうとした。
神になりたかったのか?
そうでもないようだ。
アキラはヨシマツと一体になることを拒否する。
なぜか?

”自分を憎むことができなくなるから”

人は他人を通して自分を確認する。
アキラは移動し続けて誰かに会う。
宇宙の美しさ誰かに伝えたいと思う。
誰かとめぐりあったことを生かそうとして、生かしきれないことを
後悔しながら誰もが死んでゆく。



結局この小説のテーマなのかな・・・

ポップなものはケッコウ作ることは大変なはずだ。
誰かとわかりあうものをつくりあげること、
誰かを元気付けるものをつくること、
そう、それは大変なのだ・・・

村上氏はホントにすごいな・・・
階級的な闘争も、
文化的な闘争も、
最終的に愛に結びつけて、しかも感動をもってしあげてくれた。
愛・・・
誰かとのかかわり合うことでしか手に入らない相対的なもの・・・
考えれば、愛って社会的なものなのかな???

おどろおどろしくイビツな世界を表現する時、多くの作家は
読者を突き放してしまう。
まるで、お金を出して買った読者との関係をうっとうしく感じてるのでは?
と疑いたくなるくらい無責任さを感じさせることがある。
文章にある種の思いを込めて表現する者の務めとして、読んでてすごく
無責任さを感じてしまうのだ。
たぶん、自分が感じてる世の中に感じてる違和感なり不愉快さを
整理しきれずに、きちんと受け入れられないのだと思う。
”懐”が浅いヤツ!とワタシは思う。
本来が作家に向いてない人たちなのだろう・・・

村上龍は天才なのか、紙一重なのか、とにかく世のすべての
違和感やらアウトローたちを抱擁してるかのように思える。
最終的に人間の持ってるものを信用してるかのようだ。


差額の計算だけで、少しばかりの異質なものを排除しようとする
浅はかなな”経営者”たちが、やり手なんぞと言われてる感のある
昨今の世相を垣間見てしまった気分・・・・




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歌うクジラ

  • 2010/11/21(日) 21:46:55

歌うクジラ 上歌うクジラ 上
(2010/10/21)
村上 龍

商品詳細を見る



何度も何度も、ここでも他でも書いてきたし
知り合いにも言ってきたことなんですが、やっぱりこういうしかない。

村上龍って天才だ。

↓こういうこともやってらっしゃる↓
http://ryumurakami.jmm.co.jp/index.html

以前に、”半島を出よ”の出版の時のインタビューだったように思うが、

『僕は作家だ。作家は言葉を選んで文章を作る。
 文章に情報を入れて、ストーリーを作り上げていく。
 今ある情報を入れ込んでいくと、どうしても
 北朝鮮は、半島を出て行かざるを得なくなる。
 日本は、こう対処せざるを得なくなる・・・・・・』
という意味のことを書いてたような気がする。

”愛と幻想のファシズム”に描かれていた格差社会は、
GMやらトヨタから、Googleやらマイクロソフトに代わってしまったが
間違いなく現実のモノとなってしまった。
今、何でそのことを誰も指摘しないのか???

『現実を目の前にして、言葉と魂を失うな!』
チップに埋め込まれた情報が主人公にそう教える。
助詞と敬語という日本語の特殊性を捨てさせられることにより
支配と被支配の概念が生まれる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
言葉を失うことによって、変わることによって概念そのもが
なくなり、そして変わっていく。

中国とロシアの代表を目の前にして、何のメッセージも発せられないこの国に
今、何とも言えない無力感を感じるのきっとワタシだけじゃないはずだ。
ヒステリックに愛国心を叫ぶことしかできないのかな???
地域主権と言われても、今自分が暮らしてるコミュニティそのもに
こだわることもなく、共同体として企業にはもはやそれを支える体力も気力もない。

軽いめまいを感じてるのはワタシだけじゃないでしょ???



なんて、この人の作品を読むたびにいろんな状況が思い浮かんできてしまう・・・
自分の感覚を何らかのモノに作り上げて発表され、そこに触れることにより
より多くの何らかの感覚が覚醒される・・・・
ジョン・レノンとこに人くらいかな、そんなことできるのは。
時として、神様はある種の人間に対してだけ、多くの人間に何かを発することにのみ
その人間の存在価値を与えようとすらしい。
その使命を与えられた人間は、どうにもこうにも何かを発しないことには
相当に不快でたまらない状態になる。
要するに、”神に選ばれし人”ということか???
この人もどうやらそうらしい。
才能に引きずられて生きる人間て、もしかして不幸かな?

こんなブログで気晴らししてるワタシって、
何てチッチャくて可愛くて、愚かなんでしょうか???
そんな自分が愛しくてたまらないことも事実。

で、結論は?
読むべし!


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空港にて

  • 2009/12/09(水) 22:22:41

空港にて (文春文庫)空港にて (文春文庫)
(2005/05)
村上 龍

商品詳細を見る


久しぶりに読んだ村上龍の短編小説。
テーマは、海外に行く日本人をモデルにした短編集です。
コンビ二、カラオケボックス、公園、空港とありふれた舞台っでの
何気ないシーンばかり・・・・
まさに、作家としての腕の見せ所と言わんばかりの、
何の変哲もない日常シーンの中です。

いつもの言葉ですが、ホントに凄いですねこのお方は。
この閉塞感漂う日本の日常の中で、希望をテーマに書きたかったそうです。

今やこの国で、海外に行くことなんぞ希望でもなんでもないのですが
やっぱりちゃんと、希望が描かれてます。
重松清みたいに、ちゃんとした日常の中で希望を描くのも
ありなんですが、村上龍みたいに淡々と少し突き放された観のある
ストーリーのほうが、リアルさが伝わってくるのはなんでなんでしょうか・・・

一昔前ではなく、フタ昔くらい前までは、現状から立ち去るって
逃げのような気がして、みんな立ち向かうべきなんて空気が
あったかのような気がします。
でも、ようやく大方の合意として、逃げたっていいような
そんな思いが認められてきたような気がします。
”バカの壁”なんて典型ですね・・・
分かり合えないものはもう、それでもいいんだってことが
ようやく認められてきて、今や最初から諦めててもいいくらいに
なっちゃって、ちょっと行き過ぎのような気さえします。

逃げたってどうってことない・・・・

ただいま求職中です・・・・

龍さんて、やっぱりスゴイスゴイ!?!?

  • 2009/05/22(金) 16:07:34

無趣味のすすめ無趣味のすすめ
(2009/03/26)
村上龍

商品詳細を見る



やっぱり天才ですね、この人、村上龍さん。
画家はデッサンを見ればわかるそうで、
物書きの場合は、こういうちょっとしたエッセイやら
ライナーノーツみたいなもので、その視点なんかは十二分にわかります。
なんでこんなに平易な文章で、当たり前のことを
キレイすっぱりに言い切れるのでしょうか・・・
天才だから・・・
当たり前か?

”ドキドキわくわく、血肉湧き上がるような高揚感やら
ホントに心底感じる達成感は趣味の中じゃなく
仕事の中にしかない”なんて・・・

その昔、大江健三郎が、
”我らが内から湧き上がる狂気に対抗するには
 やはり日常の仕事の中でしかその方法はない・・・”とか何とか
言ってたような気がするけど。

要するにその人に存在理由を明らかにするには
”消費”ではなく”生産”行為の中でしかその方法は見つからないってことかな?
”趣味に生きる”?
それこそが負け犬ですね。

ついでにもひとつ
”一般人は消費で、お金持ちは投資で”
ちと違う?
”他者貢献の中でこそ自分が生きる”
もっと違う?
とか何とかを、簡潔にわかりやすく書いてくださいます、この方は!

愛と幻想のファシズム

  • 2008/07/27(日) 13:45:31

愛と幻想のファシズム〈上〉愛と幻想のファシズム〈上〉
(1987/08)
村上 龍

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早いものですね・・・
ホントに ”光陰矢の如し”です。
これ読んでから、20年経ってるんですから・・・
天才と呼ばれる方々の特徴ですが、ホントに先を見越してる。

この人 村上龍が描く近未来の世界は、ドンドン現実になっていってます。
ホントに、”すべての男は消耗品”になっていってるような気がします。
ライン”やら”イン・ザ・ミソ・スープ”で描かれたおどろおどろしい
猟奇的な殺人の世界が、日常化したとは言いませんが、
すぐ隣にすでに存在しています。
今の日本の学校・教育システムが、大したものではなく
ましてや大した人間を作り出すものでもないことは、ついにバレてしまいました。

もしかして、この人はノストラダムスよりも、明確に未来が見えるのか???

以前雑誌のインタビュー記事で読みましたが

  『ボクは小説家です。小説は今ある情報を文脈の中でつなぎあわせていく作業です。
   今ある情報を、つなぎあわせれば、こうならざるを得なかったということです。
   ホントに北朝鮮が攻めてくるとは思えませんが、今の日本の現状を診れば
   この小説の世界を描かざるを得ないとしかいえません。』

”半島を出よ”が出版された時のインタビューだったように思います。


この本が出てから、”バブル”な世界がやってきました。
ソニーとトヨタは残ってますが、GMやらクライスラーは
姿を変えました。
ビル・ゲイツやら、スティーブ・ジョブズやら、俗に言うIT関連の方々が
”セブン”の中に入るんでしょう・・・

ここでは、あんまり登場してこない、イスラム圏の”オイル・マネー”も
今や、西側経済圏の世界中を駆け巡っています。
アラーの神が、そんなことを望んでいたとも思えないのですが・・・


この1年弱のあいだ、私自身もこんなブログなるもので
自分の頭の中のモヤモヤを吐き出さざるを得ない状態が続いています。

たぶん、”次なる世界””次のステップ”への過渡期なんだろうと思います。


さてさて、私はどうやって生き残っていこうかしら???


色あせない、傑作中の傑作です。
このカバーのイラストは、確か高校の先輩、横尾忠則さんのはずです・・・






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”天才”とよばれる人たち?

  • 2008/01/29(火) 21:59:24

半島を出よ 上 (1) (幻冬舎文庫 む 1-25) 半島を出よ 上 (1) (幻冬舎文庫 む 1-25)
村上 龍 (2007/08)
幻冬舎

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天才とよばれる人がいます。
才能を生かすというより、才能にひきずられて仕事をしてるように
まわりには見えます。
で、早く死ぬ・・・
60年代後半から70年代にかけてのロックミュージシャンに
よくあるパターンです。
ジミ・ヘンドリックス、ジム・モリスン、ブライアン・ジョーンズ、
その他イロイロ・・・

でも、以外とキホンにすごくチュージツだったりします。
ジミヘンは結局基本は、ブルースでしたし、
最近だとイチロー選手が一番いい例じゃないでしょうか・・・

そんなこんなのその辺のゴタゴタした事情なんか関係なく
ワッ!スンげー!!!と言わせてしまう人もいます。
以外と分かりやすい人なんです、フクザツでムズカシイことしながらも。
村上龍と横尾忠則って、その最たる人だと思います。


この小説『半島を出よ』のあとがき(だったかな???)の中で
村上さんは、『現状を調べて、情報を盛り込んでいくと
こういうふうにならざるを得なかった』と書いておられました。

小説だから、モチのロン、フィクションで虚構なんですが、
北朝鮮が攻めてきて、北九州の人たちが協力せざるを得なくて、
救いなのが、今の体制から大きくはずれた落ちこぼれたダメ男たち・・
なんて、そんなアホな?と思いますが、やっぱり納得してしまう。
『愛と幻想のファシズム』でもおんなじようなことをおっしゃってたような・・・

かなり過激な内容なのですが、何だか三島由紀夫を思わせる
幻想的なリアル感のなさというか、少し浮ついたような世界に
なってきたような気がします・・・

とにかくこの人の新作は、いつもチェック!チェック!チェック!です。



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